事故はコワいねぇ

先日、スイフトで峠道を流していたら、事故現場に出くわした。
パトカー数台に警察官が10人くらい出動し、ものものしい雰囲気だった。
邪魔しちゃ悪いので、すぐにUターンしていったん家に帰り、しばらくたってからスクーターで出直してみたら、まだ現場は片付いていなかった。
事故の瞬間を見ていたわけではないので、破損した車両や位置関係から想像するに、恐らく、センターラインをオーバーしてのライダー同士の正面衝突と思われる。
現場は、上から見れば下りの左カーブで、速度超過でセンターラインを超えて膨らみ、上ってくる相手をよけ切れなかったんじゃないかと。
車種は不明だが、車両はどちらもスーパースポーツタイプで、激しく破損、最初に現場についた時には、すでに救急車で運ばれた後のようだった。
もっとも、Uターンした後の帰り道で消防車とすれ違ったので、もしかするとライダーはがけ下に転落していたのかもしれないが。

教訓…と言うと、お説教じみていて自分でもイヤな感じではあるが、やはり命があってこそ楽しみもあるワケで、特にリスクの高い趣味を楽しむ時には、相応のリスク対策は必要だ。
もっとも、今回のケースでは、実は、ライダー双方ができる対策はそれなりに実施していた可能性が高い。
というのも、いわゆる暴走族的な連中とは異なり、しっかりとフルフェイスのヘルメットを装着し、皮ツナギを身にまとい、ワンボックスなどのトランスポーターも用意した上での峠攻め…というのが、彼らの標準的なスタイルだからだ。
無闇に大きな音を出したり、一般人を邪魔にするようなこともなく、比較的安全マージンを高くとった上で、バイクの限界性能にどこまで迫れるか…という、ストイックな趣味の持ち主たちが集う場所でもあるので、恐らくは何らかの不運が重なっての事故なのだと思う。

ところで、前述したように、最初に現場を見た帰り道で消防車とすれ違ったのだが、実はこの車両がセンターラインをオーバーしてきて、ちょっとヒヤッとしたことは書いておかねばなるまい。
幸い、どちらも峠攻めをしているワケではなく、あまり速度は出ていなかったので事なきを得たのだが、事故対応の車両が事故を起こすなんて、シャレにもならない。
緊急時の対応だからこそ、慎重に運転すべきなんではなかろうかね。

追伸:
事故ニュースにて、記事が掲載されていた。
以下、引用。

http://dynabookt45134d.seesaa.net/article/364989412.html
大和町で 交通事故が発生。 オートバイ同士が正面衝突し、男性1人の死亡が確認された。
 2日午前11時半頃、宮城県大和町吉田の県道で、オートバイ同士が正面衝突する事故が起きた。
 この事故で、1000CCのオートバイを運転していた派遣社員の男性(29)が病院に運ばれたがおよそ1時間半後に死亡、900CCのオートバイを運転していた37歳の男性も病院に運ばれたが、命に別状はないという。
 警察は、どちらかのオートバイが対向車線をはみ出したものと見て事故原因を詳しく調べている。
 現場は片側1車線のカーブで山の中のため、見通しが悪く、カーブミラーはないという。 』

二輪はハンドルを切ったからと言ってすぐに曲がれないし、そもそも前輪加重状態で急ハンドルなんてことをやっちまうと、普通は死ねる。
ヤベっと思ったときには対向車のライダーと目線が合って…という状況なんだろうなと。
ニュース発表の時点では、どっちがセンターラインをオーバーしてきたのかは不明だが、下っていくライダーと上っていくライダーのどちらがリスクが高いかと言うと、恐
らく上っていく方じゃないかと。
そういう意味では、生き残った方が加害者という可能性が高そうだが、皮ツナギ装備とは言え、剥き身で高速走行するライダーは、打ち所が悪いと存外サックリと死ねるの
で、何とも言えない。
一つ言えることは、亡くなった29歳はもっと二輪ライフを楽しみたかったろうに、残念なことだし、生き延びちゃった37歳も、これからが大変だなと思う。