安全ということ

トレンドマイクロウイルスバスター障害と、JR西日本の尼崎脱線事故と、つまるところ『本来やるべきことをやっていなかったこと』と、『安全は二重、三重に』という原則が守られなかったという意味において同根と思ってみたりする。

『本来やるべきだったこと』
トレンドマイクロの場合:
 すべての環境下で、製品テストをきっちりやること。
JR西日本の場合:
 全線、新しい自動制御システムに入れ替えること。

『安全は、二重に、三重に』
トレンドマイクロの場合:
 テスト工程のチェック体制が甘々。
 『チェックには厳格なルールを適用しており、ISO9002(国際品質保証規格)にも認定されている』...なんて能天気なことをトレンドのお偉いさんは記者会見で語っていたりするが、ルールに不備はなくても、それを実行する人間がルーズであれば意味はないちうねん。
 システムを作ったら、必ずそれが正しく運用されているかチェックする仕組みが必要ってこと。
JR西日本の場合:
 素行に問題はあっても、適性に問題なければ大丈夫...って、問題出たやんけ。
 実効性の根拠のないルールを、いくらしっかり作って運用したとしても、効果がなければ意味ねーよってばさ。

トレンドマイクロの株はめちゃ下がっているって。
しかも、NHKのニュースにもなったくらいなので売り上げにも影響するであろう。
バンドルしているメーカーも、採用を考え直すかもしれない。
まぁ、結局自業自得なんですが。

JR西日本は、復旧に莫大な費用がかかるであろう。
重要な幹線を一時的に失ったことも痛い。
また、自動制御システムの入れ替えを早めに実行してくれないと、あるいは第二、第三の脱線事故が起こるかもしれない*1
お役人も、公共の予算を私的流用なんかしてないで、ちゃんとテェックしてくださいな。

*1:...って、言ってるそばから新たな脱線事故が。まぁ、こっちはJRが悪かったワケではなかったようですが